漕ぎ出す前に、知っておいてほしいこと。

国内屈指の透明度と水質を誇る支笏湖は、パドリング・フィールドとして大変人気があります。
私たち夫婦もすっかり支笏湖に魅せられて、年に何度も足を運んでいます。

キャンプ場や温泉街があり、一般的にはお手軽なレジャースポットの印象が強い反面、一方で痛ましい水難事故も発生しています。



楽しいはずのパドリングが、悲しい思い出に変わらないように…ご一読いただけると幸いです。




午後になると、突然、風と波が出る



午前中は凪でも、午後には急激に波が立ちます。もちろん毎日ではありませんが、経験上かなりの確率です。支笏湖の風速予報は当てにしないでください。風がなくても、波は立ちます。





午前中は、ベタ凪だったのに…


とても同じ日とは思えない




できるだけ、午前中に行って戻ってこられるよう、時間を逆算して出発するようにしてください。
モラップ↔赤い橋、美笛↔フレナイ川、どちらもおよそ片道4kmです。ご自身と同行者の漕力、休憩等を考慮し、時間に余裕を持ちましょう。




水温が低い

春になったら、すぐにでも漕ぎ出したい!その気持ちは良くわかります。
しかし、4~5月の支笏湖の水温は5℃前後です。
万一、沈してしまったら…どうなるでしょうか?


春先はあまり遠出をせず、いつでもキャンプ場へ戻れる程度にとどめることをオススメします。


6月下旬からは気候が安定し、水温も上昇しますが、それでも20℃前後です。
夏場も、漕いでいて涼しい服装ではなく、落水した時生き延びられる服装を選択してください。勿論、PFDは忘れずに。
暑かったら、支笏湖の水を腕や首にかけると良いですよ。





沢山の人に支笏湖の美しさを湖上から見てもらいたい。でも、風波に煽られて怖い思いをしてほしくない。そんな老婆心から、一筆したためさせていただきました…。

皆さん、楽しいカヤックライフを!